入学

9/9
前へ
/48ページ
次へ
練習で周りに遅れをとることは無かった 技術的には感覚がまだ戻らず違和感があるが、練習に支障が出る程では無い 体力的には何の問題も無かった まあ、部活を引退しても毎晩ある程度運動していたからだと思うが 約5時間の練習が終わり、今は自主練をしていた 時計の針は6時半を指している 帰ろうか迷っていると、後ろから声を掛けられた 「小倉、今日凄かったな。技術的にもそうだけど、体力的には全く問題無さそうだったじゃないか。」 振り返ると江傍先輩がボールを脇に抱えながら立っていた 江傍先輩は、俺が帰ろうか迷っていると気づいたらしく、言葉を付け足した 「まあ、問題無さそうに見えるが高校入って初めての部活だ。慣れない環境で精神的にも疲れただろう。早く帰って疲れをとれ。」 先輩の気遣いに感謝しながら笑顔でお礼を言うと、俺は帰り支度を始めた 制服に着替え、練習着とシューズを鞄にしまうと立ち上がる そして自主練をしている先輩方に声を掛けると、体育館を後にした .
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加