日常

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2人とは校門の所で別れ、少し急ぎ足で帰路に着く 2人と話し込んでいたため、いつもより30分程帰るのが遅くなってしまった 今夜は久しぶりに奏と有菜が揃うってのにとんだ誤算だった 急いで“クロ”の姿になると俺は家を出た バーに入るといつものように周りから声を掛けられる 少し遅れたことに不機嫌になっていた俺は全て無視して進んでいく 奥のカウンターには一組の男女が座っていた 長く流れるような濡れ羽色の黒髪に気の強そうな大きく鋭い目をした美しい女性、その隣にはハニーブラウン色で緩くウェーブのかかった髪、垂れ目の綺麗な顔をした青年が座っている 2人は其方へ一直線に向かっていく俺に気が付くと、青年の方はヘラリとした笑みを浮かべ手を上げ、女性は少し口角を上げ目を細めた 「久しぶりだな、クロ。どうした不機嫌じゃないか。何かあったのか?」 男の様な口調で話す彼女の名前は有菜 俺の友人だ 「うっわー、無表情なのに冷たい空気纏ってるぅ。今夜の相手をする奴は大変だなあ…」 ヘラリとおどけた様に話す彼は奏 彼も俺の友人の一人だ ただ、この二人との関係は世間一般で言う“友人”とは少し違う 勿論とても仲がいいというのもその理由の一つだが、決定的に違うものが一つある .
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