日常

13/20
前へ
/48ページ
次へ
朝、起きると有菜と奏は両隣りで気持ちよさそうに眠っていた 龍玄の部屋にあるベッドはキングサイズの為、3人で一緒に寝ることができる 昔、まだ龍玄が小さかった頃はこのベッドで親子3人で寝ていたらしい 龍玄が大きくなってからはそのベッドは龍玄のものとなった 昨晩の情事の様子が色濃く残る寝室を出てシャワーを浴びると制服に着替えた 持ち物を準備すると3人分の朝食を作り、二人の昼食もついでに用意した龍玄は1人で朝食を食べると静かに家をあとにした 朝練の為に早く家を出た龍玄は大きな欠伸をしながらゆっくりと学校へ向かっていく 不眠症とはいえ至って普通の人間である龍玄には睡眠が必要不可欠だ それが原因で倒れたことは数え切れない程ある それでも生活を変えないのはそうすることで不眠症がある程度和らぐからだ 人を抱かなかった夜は一睡もできないようになってしまった きっと依存症になっているのだと自分でも気がついている 龍玄は自分が満足すればいいと考えている為そんなことは全く気にすることは無かった 昨晩のことを思い出しながら歩いていると後ろから声をかけられた
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加