日常2

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もう既に入学式から1ヶ月たっているこの時期、仲良くなった者でグループができておりこの時間もクラスメイト達は仲の良い者と集まり雑談に勤しんでいた 騒がしい教室の中でひとり手元の用紙に目を通しながら静かに思考する龍玄 ひとり3種目以上の出場が言い渡されている競技の中には思わず眉を顰めてしまいそうになるような説明のものもある 大縄跳び、リレー、短距離走に二人三脚とオーソドックスなものから、借り物競走(去年クリアできなかった生徒多数)や、障害物競走(名物のコスプレあり)など訳の分からない注釈がついているものが1つでは無いことが本当に残念でならない まず借り物競走でクリアができないことも理解できないが、パン食い競走で顔がクリームまみれになる恐れありとはどういう事なのだろうか 体育祭でコスプレする意味もわからないが 思わず頭を抱えたくなった龍玄は思考を切り替えるように小さく深呼吸した クラスメイト達はこのゲテモノ競技に誰が出るのかと話のタネにしている 中には面白そうだし一緒に出てみようなどと言っている者達もいる よくこんな訳の分からない注釈のついた競技に出ようと思えるものだ そんなクラスメイト達の呆れる会話を聞き流しながら、後ろからこちらを見る同じバスケ部の兼子蒼弥に視線を向けた
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