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周りの恋愛の話題を笑顔で受け流すうちに “爽やか王子” というあだ名がついた
母親がフランス人とのハーフであった俺はかなりの美形であった
父親も整った顔をしており、この二人の遺伝子を持つ俺が不細工であるはずがない
女子に告白されたことは一度や二度だけはなかった
その告白も俺は例外無く全て断った
部活に学校、そして周りの視線を気にする毎日に俺は疲れてきっていた
誰にも相談することの出来ない悩みに段々と溜まっていくストレス
両親はどちらも仕事が忙しく帰って来ることが少なかった
そのため、彼の異変に気づく者は誰一人としていなかった
中学１年の秋、父親の外国への単身赴任が決まり母親もそれに着いていくことになった
もとより両親からは居ないものとして扱われながら育った俺には二人に着いていくという選択肢は無かった
両親も特に気にすること無く “お金は振り込んでおくから” という言葉を残して引っ越して行った
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