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自分は 勇気さんの言葉に甘えて、
ゆっくりと食べて、数分後完食する事が出来た。
勇気さんはまたもや不思議そうな顔をして、
「ツバサ、お前がこんなに早く食べ終えるとは
思わなかったぞ」
こう述べると、言葉を続けた。
「ツバサが食べたラーメンは多くの人が
完食出来ない物で、これを食べ終えた者は
俺と店主ぐらいで、店主は40分掛かるのに
ツバサは俺と同じぐらい早く食べ終えた」
勇気さんは一種のカルチャーショックにあった
ような様子だった。
確かに、ラーメンの大きさは勇気さんのより
大きかったけどそこまで完食するのも
キツくなかった。
「ツバサ、俺はある結論にたどり着いたよ」
勇気さんは突然ひらめいたように述べた。
「ツバサは記憶喪失だったろ。記憶喪失の状態で
公園にいた訳だ。つまり、何日間も食べてない
可能性があるわけだ。
だから完食出来たに違いない」
勇気さんは自信満々に述べた。
確か、お腹は空いてなかったと思うが、
今の勇気さんには正解だと頷く事しか
出来なかった。
勇気さんは会計するために
店主のところに行った。
「ツバサ、先に出ていいぞ」
勇気さんは何か満足げに述べる。
自分はこの言葉に従って外を出た。
外を出ると太陽が少し傾いたように見えた。
食べ終えた後、勇気さんによって
言い出す事が出来なかったが自分はあのラーメン
の味を知っているような気がした。
ドアがゆっくりと開き、
勇気さんが機嫌よく出てきた。
「ツバサ、いいことを思いついた。
食事を終えた事だし、運動しに行かないか?」
こう述べると、勇気さんは歩き始める。
自分もその後を付いていく。
「勇気さん、運動する事は良いんですけど、
自分さっきのラーメンを食べた事が
ある気がします」
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