デジャブ

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暫く、待っていると受付から呼ばれた。 受付の人は冷静に自分たちに説明を始めた。 「生徒の写真から探したところ、お二人の内 片方の写真が見つかりました。 見つかった生徒の名前は武藤勇気となっておりました。 つまり、武藤勇気以外のこの顔の生徒は本校には いません」 聞いた途端、またふりだしに戻ったのだと落胆した。 勇気さんは全く動じていなかった様子で、 受付の人に礼を言って、その場をあとにした。 自分もその行程を行った。 大学の外に出ると太陽が高く上っていた。 勇気さんは陽気にこう述べた。 「そう落ち込むな、 まだ記憶が戻らないと決まった訳じゃないから。 ツバサの記憶が戻るまで一緒にいるからよ」 「ありがとう。自分もめげずに頑張るよ」 そう述べると、勇気さんは訊ねた。 「そろそろ、昼間の12時だ飯を食べに行こうぜ。 飯代は俺が払うから」 自分は縦に頭を振って応えた。
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