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「これは一体どういうことなんだ?」と、トールはごつい男達に言いました。
「この島は俺達反乱軍の物になった」男達の中の、リーダー格の男はにらみつけました。
「そんな……せっかくカヒム君にいらない島を譲るつもりだったのに」
「いらない島を譲る?」
ここでカヒムは、男達にこれまでの経緯を説明しました。
話している間、リーダー格の男はギシギシと歯ぎしりをしていました。
「……で、今トールさんと僕はこの島に来たんだ」
歯ぎしりをやめ、拳を握りしめた男は激怒しました。
「はっ!何がいらないもの探しだ。こちとら、いるものが足らなくて死んでる同胞を助けたくて、国と喧嘩してるってのに……贅沢な奴だ。
いいか、覚えてろよ、少年。世の中にはな、生きようとしても生きられない奴らだっている。いるものだらけなのに、持ってない可哀想な奴らがいる。
その数は少年が思っている以上に多い。でも、多くの人はそんな情報なんて、欲しがってないし見向きもしない。なんでなのかは、少年が成長したらわかってくる」
「はい」カヒムは相槌をうちます。
「……じゃあ、少年には俺達がいらないものをくれてやる」リーダー格の男はどこかに電話をかけました。
通話を終えると、カヒムにいらないものの内容を伝えました。
「誰もいらないと思ってる、終わらない紛争の責任者だ。まあ行ってみるんだな。じいさんは保護者だ」
こうして、カヒムとトールは終わらないアフリカ紛争の責任者となりました。
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