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ーーラストキャンパスへ行きたい。
空に浮かぶ巨大な方舟、エルアーク。
その舟の円環の間にある、とある書物の前で私ははち切れそうな想いを強く願った。
その意思を汲み取ったのか、分厚い書物の一頁目が開かれ、風もないのにパラパラと頁が捲れた。
次第に書物から眩い光が発せられ、視界一面に粉雪のような光が立ち上る。
そう、この感覚……。
書物の世界に繋がる感覚だ。
体がふわりと浮いたような感覚に襲われ、慌てて足下を見たが、もはや床というものは消え失せ、真っ白い空間の中に漂っている。
そうして幾ばくかの時が過ぎたとき、私は唐突に襲われた重力に引き寄せられ、思わず尻餅をついてしまった。
冷たい床、いや、石畳か。
左手で石畳の模様をなぞるように触り、ゆっくり起き上がる。まだ少し、ふらつく。
だが、ここは紛れもなく見知ったあの街だ。
アーレイベルグ。
確か、この世界の、最後に残された街だ。
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