異世界での邂逅

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ー黒豹様は言葉を霊魂と変換して下さったが、イメージの霊魂の形は難しくて良く分からない、人間には肉体の中に霊魂が入っていて、死は肉体の消滅で、死ぬと霊魂は肉体から抜け出て生きる、その霊魂を強大霊魂が吸収しようとしている、黒豹様も強大霊魂も我々と桁違いのランクだと思う、黒豹様と強大霊魂の差は教えてくれなかったー ドゥンヌの思念が来た。 ー俺に身体と心がある、心がケンタの言葉の霊魂だと思う、黒豹からの強烈なイメージが頭に浮かび理解出来た、ケンタの言葉の宇宙空間のイメージが分からな いー ワスレの思念も来た。 ー俺の世界にも霊魂の言葉がある、だが、黒豹の話は大き過ぎて良く分からないー 健太は再度、備忘録を見て補足した。 ー宇宙空間には無数の空間が並行的に存在していて、互いに不可侵で、空間的に接触しても次元が違うから接触していないと同一である、それぞれに生き物が存在し、人間系、動物系それぞれ形態的、基本機能的に同一であるー 二人は難しそうな表情をしている。 ー黒豹様からの言葉とイメージで何となく分かる、だが自分の概念を超えたイメージもあり、対応する言葉が見付からない、適切ではない言葉も有るから、全てが正しいとは言えない、否、良く分からない、幾重にも重なる無限の空間=宇宙、知っている言葉で言うとこうなるが、自分のイメージ力の限界を遥かに超えているイメージ、理解不能、理解不能でも全てを受け入れるー 二人は変わらず、難しそうな表情をしている。理解出来ていない自分の説明が理解される訳が無い。 ー俺はこう感じた、俺も良く分からない、俺達が今いるこの世界も理解不能、だけど俺達はここにいる、それは間違いのない事実、事実だから考えずにそうだと思い込む、全てが真実だと信じる、俺の世界の言葉、宇宙空間のイメージは、果てしなく限りなく広がる空間があって、そこに塵みたいに小さい俺のいる世界が浮かんでいるイメージ、俺の世界だけじゃなくて、そこには違う世界が別々にたくさんあって似た人間・動物が生きている、俺達がいた世界はその中の一つ、俺達はそれぞれの世界があるのを知らない、知ることも出来ない、俺達も霊魂だけど、もっと格上な黒豹様のような霊魂は、それぞれの世界の壁に関係なく、宇宙の何処にも存在する、俺の能力ではこれ以上の説明は出来ないー ドゥンヌがケンタを見て頷いた。
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