0人が本棚に入れています
本棚に追加
「……くん、この学校ともお別れだね」
目の前の幼なじみが目をこすりながらそう言った
「ああ」
それはもうこの学校は凄かった
両親に無理矢理入学させられたこの学校は
死と隣り合わせの学校だった
幼なじみも俺も大切な人をたくさん失った
でも、俺たちはこうして生きている
「……くん」
「わかってる」
俺達は無言で教室を去った
でも、これで終わりではない
俺達がこうなってしまった元凶を潰すまで
「……くん」
「なんだよ」
「わたしの前に死ぬなよ」
「わかってるさ」
ーーーー
この後、彼らを最後にみた者は
「あ、アレは人間の形をした化け物だ!」
恐怖しながらそう語った
でも、わかることは一つ
わたしが生きているこの世界を作ってくれたのは、彼らだってことを
~完~
最初のコメントを投稿しよう!