大切なモノ

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大切なモノ

すると、楽屋にさんまさんが入ってきた。 すごい怖い顔しとる… さんま おい石田 石田 …はい さんま …井上のことキモイほんまに思うてるん? 石田 … さんま それがアイツを苦しめてんねん。 石田 冗談ですやん さんま さっき今田に言うてやないか 石田 …先輩に…嘘とか言えないんですよ さんま 何でや 石田 僕は弱いんですよ。 さんま ほんまに思うてるなら言えや!! 石田 っ…無理ですよ さんま 何でや 石田 さんまさんには分からへんねん! 俺はさんまさんを振り解いて楽屋を出た。 大先輩やのに八つ当たりとか…嫌われたやろな… 井上…どこにおるんやろか… あんなこと言うたけどさんまさんは正論や… アイツは高校の時友達がおらんかった僕に声掛けてくれたのに… ずっと一緒に進んできてくれたのに… 俺は今まで恩返ししたことなんてない。 しかも悪口言いまくって井上を傷つけた。 こんな最低で弱い俺に付いてきてくれたのに… なんで…ありがとうが言えへんかったんやろ。 俺は今…たった一人の大切なモノを失おうとしとる。 人生の糧になってくれとる大切なモノが…消えてしまう。 いや…俺が消そうとしてるんや。 …絶対に…守り通すんや。 俺は井上を探すことに専念した。 とりあえず電話を掛ける。 …繋がった。 井上 … 石田 もしもし井上!?今何処? 井上 どこやと思う… 石田 え… 井上 俺な…お前にだけは嫌われてないって信じてたんや…でも… 石田 ちゃうねんっ… 井上 聞いたんやで、ええんよ隠さんで 作り笑いしているのがすぐ分かった。 …多分自殺しようとしてるんやろ。 石田 落ち着け井上 井上 無理や 石田 ほなら死ぬ前に俺の話聞いてや… 井上 っ…何で分かっとん… 石田 わかるわ…何年お前の言葉、表情見てきた思うとんの。 井上 っ…石田… 石田 俺さ…めちゃくちゃほんまはお前の事…大切やねん…でもな?…俺弱い    から…素直にもなれんし刃向かう事も出来へんのや… 井上 …そんなん知っとる。 石田 …ならなんで… 井上 …信じてたから…貫き通してほしかってん… 石田 っ…ごめん…ごめんなっ… 井上 謝らんで… 石田 直接言いたいねんけど… 井上 …フジテレビの屋上来て… 石田 分かった 俺は直ぐに井上に会いたくて走って屋上へ向かった。 絶対俺が救わなあかん…。 待っててなっ
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