第八章 福来大黒二号店

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 琥王の家のリビングで、 俺は椰弥を前にして座っていた。  琥王が着替えてくるので、椰弥に見張っていろと言ったのだ。 椰弥は、ペットボトルの水を俺に渡してくれた。 「琥王、かなり本気だね。こんなの、初めてみる」  椰弥が、琥王の部屋を見ては笑っていた。 「兄貴はさ、かっこつけだから、 恋人が我儘言っても黙って笑っているタイプなのにさ。 薬師神君のことになると、余裕なしだ」  俺も溜息を付いてしまった。
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