第八章 福来大黒二号店

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「森のくまの名物、 笑わないけど、すごく綺麗でかっこいい男の子。 間近で見ても、きれいだよね」  きれいというのは、 椰弥や、塩冶のような人物を指すのであろう。 清潔という意味では、森のくまは食品販売なので、清潔ではあった。 「毎日、店長に学校行って!とか、物を運んで!って怒鳴られて、走っている。 でも、いつも黙々と仕事をしていて、真面目で、丁寧で、真剣」  椰弥の目から、涙が落ちていた。 「……私も、 薬師神君みたいな人を好きになったら良かった」  琥王に聞かせたら、怒るだろう。 俺の迷惑な性格を、琥王はよく理解している。
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