第二章 彼岸の花 二

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「仕方ない、今日の深夜にここに来てみる」  今日は、もう森のくまに行く時間であった。  俺は車に戻ると、 神々廻にバイトに行くと告げると、駅に向かった。 琥王は、神々廻にえんきり屋まで送ってもらうという。  森のくまに行くと飯沼は来ていなかった。 そもそも、飯沼は日中のみの契約であるので、 早朝と夜は、滅多にいない。 「芽実さん、飯沼さんは電車通勤でしたよね。 どこに住んでいるのですか?」  芽実は、不思議そうな顔をすると、駅名を教えてくれた。 やはり、古墳の近くであった。 「飯沼さんね、奥さんと二人暮らしでね、 最近、奥さんの具合が悪いみたいなのよね」  元々、病気がちな奥さんであったらしい。 飯沼には、一人娘がいたのだが、 その娘が嫁に行ってからは、すっかり元気が無くなってしまったという。
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