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元より、こんな遠回しにじっくりと春妃の警戒を解いているあたり、そのつもりだろう。
身体だけのつもりなら、もっとてっとり早い方法をとりそうなものだ。
だけど。
春妃は、貴方には落ちない。
絶対に。
その時に、面倒になった悪い男が牙を剥かない保険だ。
「……そんな約束、僕が守ると思う?」
「守るでしょ、それがルールなら」
まるでゲームを楽しむような、この男の性格に賭けた。
無理矢理という事態さえ避けられれば。
万一、春妃が落ちたなら、それはただの心変わりに過ぎず私が関与する問題でもない。
落ちないだろうけどね。
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