悪い男【美佳×芹沢】

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元より、こんな遠回しにじっくりと春妃の警戒を解いているあたり、そのつもりだろう。 身体だけのつもりなら、もっとてっとり早い方法をとりそうなものだ。 だけど。 春妃は、貴方には落ちない。 絶対に。 その時に、面倒になった悪い男が牙を剥かない保険だ。 「……そんな約束、僕が守ると思う?」 「守るでしょ、それがルールなら」 まるでゲームを楽しむような、この男の性格に賭けた。 無理矢理という事態さえ避けられれば。 万一、春妃が落ちたなら、それはただの心変わりに過ぎず私が関与する問題でもない。 落ちないだろうけどね。
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