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私は寂しかったのか?
やや客観的に自分を分析してしまう。
前の彼との別れかたの呆気なさに、ある種の寂しさを抱いた自覚はある。
だが、それは別れた故の寂しさではなかった。
私は恋などしていなかったんじゃないか……春妃と間宮さんを見ていると、そう思い知らされる。
それは、寂しさというよりも虚しさに近い。
ため息が零れた。
かといって、こんな男に抱かれてどうしようというのだ。
恋などではないことは、重々承知。
だが、やけくそのように出会いを探して参加しまくった合コンの男達よりも、ずっと魅力的に映ったのだ。
外観も、その所作も。
その性格以外は。
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