2章 僕の異常な日常

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 自分の部屋に戻り、学校の制服から部屋着のTシャツ、短パンに着がえ、扇風機をつけた。    畳の上にマンガの単行本が積み上げられてる僕の部屋。    机の上までマンガ本だらけになっていた。そんな部屋に寝転がる。      僕は自分の将来が見えなかった。ウチの果物屋を継ぐものとばかり思っていたけど駅前があまりに客を集めたせいで、それは無理になった。    カズ美はゴロウくん人形を磨いてれば復活するとでも思ってるのだろうけど、それはない。    となると高校を卒業したらどうなるか。ニートになる気がする。    僕が特技と言えるのはマンガを読む事くらいしかなかった。    こんなの特技じゃないな。妹は美術部に入ってるけど僕は自分で描く気になれないし。    中学の時にやってた卓球だって上達しなかったし。    あとは小学生の時にプラモデルを作ってたから手先は器用な方だと思う。    職業に出来る程じゃないな。    まあ、こんな事を考えるのはよそう。これから妹と楽しく雑誌を読むんだ。
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