1章 僕の楽しい日常

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 よく見てみる。     「うわ…」    思わずそんな風にドン引きしてしまった。あれはゲ●だ。    誰だ。人の店の前でゲ●なんてしたのは。誰が片付けると思ってるんだ。お母さんだぞ!    ん?お前じゃないのかって?僕は勉強があるから。    カズ美もその落ちてるヤツに気付いたようだ。     「お兄ちゃん。お好み焼きが落ちてるよ」    妹は純粋だからそんな汚い物、分からないんだろう。なんせまだ中学2年生だ。     「そ、そうだね。お好み焼きだね」    とりあえず答えておく。早くカズ美をあの汚物から遠ざけないと。     「違うよ、お兄ちゃん」    妹が普段通り、ぼそぼそと小さい声で僕の目を見る。表情も変化がないから分かりにくいけどフザけてる時の物だった。     「あれはゲロだよ」    車の騒音で妹が何を言ってるのか分からなかった。まったく酷い街になったものだ。     「車なんていないよ」    妹が呆れた顔で歩き始め、僕も歩く。     「お兄ちゃん。妹がいつまでも純粋だと思ってたら間違いだよ。    なんなら私が友達と、どんな下ネタを言ってるのか聞かせてあげる?」   「あー、あー、聞こえない。キコエナイ」image=498797138.jpg
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