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今日は悠介が会社の飲み会で遅くなると言っていた。
俺が完治して、落ち着いたから会社の付き合いにも少しは顔を出すと言っていたのを思い出す。
俺も大学に復帰して、残りの単位を取って卒業しなければと思う。
今のうちに取りたい資格もあった。
勉強しなきゃと思うのに、悠介が気になって集中できない。
この場にいたらいたで集中できないのに。
いないならいないで集中できない。
俺・・・重症だ。
酔って他の女に手をださなきゃいいけど。
ガチャッと音がして悠介が帰ってきたんだとわかった。
あわてて玄関に行くと悠介よりガッチリとした大人の男の人が悠介を抱えていた。
「すみません。ちょっと悠介。飲みすぎたの?」
「ごめんね。久しぶりだから飲ませすぎた。君が晃君?」
「はい・・・。えっと・・・。」
なぜこの人は俺の名前を知っているのだろう。
悠介が教えたのかな。
「あーごめんね。俺、鹿敷の同僚で田辺っていうの。よろしく。今度君も一緒に飲みに行こうよ。」
「でも、会社の飲み会なのでは?俺部外者ですし。」
「いーのいーの。連絡先教えて。こいつに言ってもどうせ君に言わないでしょ。」
そんなことを言われ、結局俺は連絡先を交換することになった。
会社での悠介のことも聞けるし、いいかも。
なんてその時は思っていたんだ。
「それじゃ、後よろしくね。今度飲む時誘うね。またねー。」
「は、はい。また。」
今は悠介をベッドに運ばなければ・・・。
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