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その後、話し合いは一旦中止され、壊れたテーブルと椅子の代わりを持ってきて料理を並べてくれるコックさん。
ズラリとテーブルに並んだ料理は、急いでたのか品数は少なかったけど、量が多くてどれも美味しそうだ!
「あの…キン様は…お肉になさいますか?」
「いや、コレを一緒に食う。」
「かしこまりました。」
そうコックさんがキンさんに頭を下げて厨房に戻って行く。
ふう…!
やっと食べられる!!
「いただきます!」
俺は、そう声をかけて酢豚っぽいモノを食べてみる。
…!!
うまーー!!
昨日動きまくって疲れた体と胃袋に染み渡る!!!
キンさんも見よう見まねで、フォークで酢豚モドキを串刺しにして、ワイルドに口に放り込むと、うめぇ…と呟いていた。
コウルはガツガツと食べているけどお前、キンさんが取っておいてくれた俺の分の肉食べたろ!と言いたくなった。
「私の分までありがとうございます。」
そう言って、酢豚のようなものを上品に食べるシズクさんは、目を見開いて「まぁ、美味しい…!」と言っている。
けど、もはや演技力が凄すぎて本当に満足しているのかも疑わしい。
「お口にあったようで何よりです。」
エレオール先生は、もはやシズクさんにベッタリである。
冷静な顔をしてるけど、嘘で固められたシンジュクニチョウメの文化が余程気になるようだ。
シズクさんもシズクさんで、満更でも無いようでそれ以上料理に手を出す事なくエレオール先生に語る。
…まぁ、俺が気にした所で仕方ない事だけど。
そう思いながら、俺、キンさん、コウルは残す事無く大量の料理を平らげた。
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