彼女の拒絶

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すると突如猫が突進してきたので恐怖のあまり後ろに飛びずさると、猫はそれが遊びだと思ったらしく、ぞろぞろと関係ない猫まで寄ってきた。 「……!」 「あら、みんな喜んでますね」 「そ…そうですかね」 いや、必死に逃げ回ってるだけなんだけど。 ぶらぶら揺れるネクタイに猫パンチされ、声なき悲鳴を上げる。 「にゃあーー」 「ふぎゃー」 猫地獄、第二段階。 うじゃうじゃと僕に群がる、茶色、灰色、黒、まだらの大群。 もはや選ぶとかそういうもんではない。
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