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「完璧美女型ロボットとかじゃないですよね?」
「どんな変態だよ」
「いや、生身の女じゃ誰も主任の合格水準をクリアできないだろうなと」
「普通の子だよ」
だけど、僕には特別なんだよね。
彼女の純粋な普通さが。
心の中で付け足して、水野ににっこり笑ってから画面に顔を戻す。
「お相手の画像あるんでしょ?見せて下さいよ」
「見せない」
手に入れたばかりのドレス姿の画像を思い浮かべて首を振る。
あれは僕がじっくり楽しむ用だから……って本物の変態みたいだ。
「うわ、なんか今イヤラシイ顔してましたよ」
「失礼な。してないよ」
痛い指摘を笑いながら、一方で僕の頭は脆い現実を皮肉っていた。
あれは貴重な画像になってしまうのかもしれない、と。
間違ってはいないと分かっているのに、彼女の身体を奪わないままアメリカに来たことへの後悔を僕は抑えきれずにいた。
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