変わるもの、変わらないもの。

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約束して2年。 あいつがまた隣に帰ってきた。 「なんで一人暮らしする時まで隣やねん。」 ここで同棲を言い出せない自分が情けなくもある。 「なぁ、約束、ちゃんと守ってくれてる?」 不意に持ち出された誓い。 保守的になるのはもうゴメンだ。 「当たり前やん。」 目をそらさず、距離を縮める。 「証拠、見せて?」 覗き込むようにしないと届かない唇。 いつの間にかこんな変化があったんだな。 心は何も変わらないのに。 「…はあ?」 至近距離で見る、怪訝な顔。 「マンガ!」 「え?」 「貸したままになってるやろ?」 そう言って、突き付けられた誓約書。 「はい、読んで。」 読め、って…………あぁ。 「ずっと、持ってる。」 2年越しで知る自分の誤字。 言えば間違えなかった。 打てば間違えなかった。 悲しき現代病。 「…取ってくる。」
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