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俺は立ち上がって喜ぶ。しかし西尾と春日からは「いいから早くメールしろ!」と怒られた。
なんだよ。お前らに言われなくてもメールするよ。せっかちな奴らめ。
でもメールの内容を読んだら黙っていられなくなった。
「金曜日! 明日会ってくれるって!」
やばい。かなり嬉しい!
喜びに震える俺の前で、マイだけは両手を万歳して「やったー!」と力いっぱい喜んでくれる。共感してもらえると嬉しさが倍増する。
「明日?」
そこに水を差したのは西尾だ。
「明日はバイトのはずだろ?」
西尾は俺では無くサクラと春日に確認している。
「そうだな。テスト明けは暫く休みが無いって言ってたし」
サクラが無情なほどあっさり答えた。
「日にちを確認したか?」
春日が半ば呆れた視線を向けてくる。
メールの内容を再度確認した。
「…………今日は、何日だっけ?」
「10日よ」
マイがきびきびと教えてくれる。
……………。
「18日!? って一週間後!?」
「エェェェェェ!」
俺とマイは同時に崩れ落ちた。このまま一週間も放置されるなんてあんまりだ。
西尾と春日は「やっぱりな」なんて顔をしていて、サクラは「1年に比べたら一週間なんて大したことないだろ」と笑う。本当に薄情な奴らだ!
でもマイだけは「瑠珂はずっと順平を信じて待ってたよ」と優しい言葉をくれるので少しだけ救われた。
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