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なんで、こんなことになったんだろう……。
脳みそはふやけてしまったみたいで何も考えられない。肌を這う舌の動きには慣れたけど、乳首を吸われたり抓られたりすると変な声が出る。
「ゥ、ン……ッ!」
これを感じると言うのだろうか。実際はたいして痛くも気持ちよくも無い気がするが、瑠珂が執拗に何度もそこを攻めるうちにセンサーが付いたみたいに反応するようになってしまった。
俺はこの先どうなるんだ……。一抹の不安が生まれたとき、瑠珂は新たな攻めに移った。いつの間にか緩められたベルトとジーパンの隙間に手を差し入れ、硬さと大きさが増しつつあるものを指先で優しく撫で始めた。
「アッ……!」
……なんで? なんでなんでなんで、指で軽く触れられただけで反応する、俺っ!?
軽くパニックだった。澄ました顔で淡々と、俺を追い詰める瑠珂にはもっとビックリだ!
ジーパンと下着を押し上げる、身体の一部。タガが外れたみたいに濡れそぼり、ドクドクと脈打っている。瑠珂の指に刺激され、泣きながら悦んでいるみたいだ。
一人でやる時だってそんな風に考えたことはない。なんだか怖くなり、瑠珂の肩にしがみついていた。
瑠珂は下部の膨らみにやんわり指を添えたまま、もう片方の手で俺の頭をそっと撫でて額やこめかみにキスを落とす。耳朶を舐められると腰が浮いた。乳首とは違って、間違いなく俺の耳朶には性感帯があり、自分でも知らないそれを瑠珂が暴いていく。
「ン……くっ……ンン」
下と耳を同時にツンツンされて震える。ソフトタッチなのに、なんでこんなに反応してしまうのか分からない。
瑠珂に触れられて嬉しいはずなのに、自分が自分じゃないみたいで怖い。
「る……かぁ……」
「ん?」
あ、返事してくれるんだ。
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