第二ボタン

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卒業式が終わって体育館から外に出ると、タケルは女子に囲まれていた。 マキが彼の胸元を見ると、学生服の第二ボタンはすでになかった。 ガッカリするマキ。 「やっぱダメか。第二ボタンもらって、告白しようと思ったのに」 マキはせめて教室の黒板の寄せ書きに「I Love T From M」と書こうとチョークを手にしたとき、 ガラガラ! ドアが開き、タケルが入って来た。 「ここにいたんだ」 マキにとって最後の告白のチャンス! A「タケル、私ね、ずっと・・・」 B「言うな!」 タケルはズボンのポケットからボタンを出した。 A「あ!」 B「第二ボタン。マキにもらってほしくて取っておいた。付き合ってください!」 タケルはボタンをマキの前に差し出した。 マキは涙ぐみながら、笑顔でボタンを受け取った。 顔をあげたタケルと彼を見つめるマキ。 二人の微笑みが教室に広がった。
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