男なら背中で泣きやがれ

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森の外には、僕が想像していたよりももっともっと広大な草原が広がっていた そよそよと心地よい風が吹いて、生えている植物を揺らしていて… まるでそれは、草原に始めてきた僕を歓迎しているかのように見える。 初めて見る草原はキラキラしていて、気がつくと僕は感動して、涙を流していた。 「感動したか?」 僕の横にいるアニキは僕が泣いているのを気づいたようで指で僕の涙を払ってくれた。 「うん。思ってたよりずっと凄かった。」 そう答えた僕はいつもより少し強くアニキの手を握って、アニキの顔を見て笑っていた。 「そうか、連れてきた甲斐があるってもんだ。」 するとアニキは僕の手を離し、肩に僕の足をかけると、肩車をしてくれた。 僕が見ていた景色よりもずっと広く見える…これがアニキが見ている景色なんだ! 「アニキ。」 「なんだ?」 「僕を、村の外に出してくれてありがとう。」 「おう。約束だからな。」 その時のアニキの笑顔は照れ隠しなのか、満足した顔なのか…どちらとも取れる顔をしている。そんなアニキを見ていると、とても嬉しくて、楽しくて仕方なかった。 「さーて、今日の宿はどうするか。何も考えずに出てきちまったからなぁ…」 やっぱり、考えてなかったんだ…アニキ… 食べ物もあまり入ってないし、すぐに困ることになる… 「まぁ、なんとかなるだろ。」 腕を組み考えていたアニキはすぐに腕を解き、楽天的に解決策を練り出したようだ。 これは、ただの先送りっていうんじゃないのだろうか… 「まず、首都まで行ってギルドを作らねぇとな!」 「アニキ、お金持ってるの?」 「持ってねぇ。」 本当に大丈夫なの!?すごい不安になってきた。 「ねぇ、アニキ…帰ろ…」 チュドオオオオオオオン! 何かとんでもなく早いものが空から降ってきて地面に激突した。そのせいで、僕達2人はものすごい勢いで砂煙につつまれた。 「ゲホッゲホッ…何だ何だァ!?なんか落ちたぞ!?」 その砂煙の中から一つの人影が現れた。 「あー…いったぁい!ヤバイ…またハロルドとカイトさんに怒られるよ…」 少しづつその砂煙が風によって晴れていくと… そこには、一人の女性が立っていた
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