男なら背中で泣きやがれ

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「俺は、カイト=オオツカ。あそこでガミガミ怒ってるヤツの師匠だ。で、あそこで怒ってんのが俺の弟子のハロルド。」 その男性…カイトさんはエリスさんに怒っている、女性を指さしてそう説明した。 「おーい!聞こえてるぞ!バカ師匠ー!」 「うるせー!こっちの2人が困惑してるから説明してやってんだよ!バカ弟子め!」 2人は、言い合いをはじめるが決して仲が悪い様子はない。 「それでだ、あの乗ってきた機械があるだろ?あれが、エアバイク。」 今度はふたりが乗ってきた機械を指さして説明を始める。 「ありゃ、空気で空を飛んでんだ。」 カイトさんは止まらず、いろいろとエアバイクの良いところを、話し始める。放っておくとずっと話しかねない勢いだ。 「ちょっと待ってくれ!俺が聞きてえのはそのへんちくりんな機械の話じゃねぇ!エリスがなんで空から落ちてきたのかと、アンタらがどこから来たかが知りてえんだよ。」 ずっと話しかねない勢いをアニキが断ち切り本題からズレた話を元に戻す。 「まず、エリスがなぜ落ちてきたのか。あいつは、運転がびっくりするくらい下手くそだ。それで着地に失敗して、お前らの前に不時着したって訳だな。」 「あー、納得。」 アニキと僕は、声を合わせてその答えには確信がもてた。というより、絶大なる信憑性がある… 「うるさいわよー!悪かったわね!下手くそで!あと、そこの2人!声を揃えて納得するな!」 後ろでなにか聞こえるけど聞かなかったことにしよう… 「で、次の質問の答えだが、ついてくるか?」 カイトさんはそういい、空をめがけて指を指した。 アニキはそれを追って空を見る。僕は、アニキに隠れてみえないや… カイトさんは急に立ち上がり、2人が乗ってきたエアバイクの方へと歩き出した 「とにかく着いてくりゃわかる。どうせ、その感じじゃ宿無しだろ?」 「そりゃ、助かるぜ!よし、ウルフ。俺達も乗るぞ。」 僕もアニキも立ち上がってカイトさんが乗ったそのエアバイクに近づく。 「さぁ、乗れ!乗ったらしっかり捕まれよ!振り落とされたくなかったらな!」 エアバイクに跨ってカイトさんの体に手を回したアニキの腰を僕がつかんだ瞬間、ものすごいスピードで走り出した。 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 そこら辺一体に、僕とアニキの断末魔が響いたのは言うまでもない
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