夢がねぇよりよっぽどいいだろ!

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この世界には、まだまだ人が踏み入れたことのないの土地がある。 今、僕が知っているうちでも 『魔導国:アルヴァンテリオ』 『機動国:ウルデシオ』 『武道国:ジパンド』 『幻想国:オルテミシオ』 という4つの国がある。 この4ヶ国は、同盟を組んでいる。 実際のところどうなのかはわからない。 なぜなら、僕はこの村から出たことが無いからだ。 僕の生まれたアルヴァンテリオの辺境にあるエル村は、ずっと昔から村に外に出ることを禁止する掟がある。 だから、僕達エル村の人間は外の世界を知らない。 そんな外の世界を知らない僕には夢がある。 『世界地図』を作ることだ。 無理なのはわかってるけど、どうしても叶えてみたい夢なんだ。 なぜ、こんな村に産まれながらこのような夢を持ったのか… それには2人の人が関わっている。 1人は、自分の母親。もう何年も前に、この世を他界した。 その母は、もともとこの村の人間じゃなかった。 この村はごく稀に行商人が来る。母はその行商人の子供だったらしい。 それでこの村生まれの父親と恋に落ち、ここの人間になったと聞いた。 その他にも、外の世界のことをいろいろと話してくれた。 世界には空飛ぶ鉄の塊、見たことのない動物のいる草原…その他にも語り尽くせないくらいの話を聞いた。僕にとってはその話が、僕にとって世界の全てだった。 そして、僕に影響を与えた人がもう1人いる。
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