男なら背中で泣きやがれ

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ーーー翌日ーーー チュンチュン…外で小鳥が囀(さえず)りをして朝を告げ、部屋にある小窓からは太陽が差し込んでいる。 「んんぅ…」 太陽を浴びて僕は目が覚めた。 目の前にある白い毛玉に顔をスリスリして甘える。 「ハクロウ…気持ちいい…」 昨日は肌寒くて寝つきが悪かった。 だからペンダントからハクロウを呼び出して抱いて眠りについた。 「母さんみたいな暖かさだったなぁ… 」 僕は母さんっ子だったから、なんだか懐かしい感じだったなぁ… 「あ、起きないと!ねぇ!ハクロウ!起きて!朝だよっ!」 ゆさゆさとハクロウを揺さぶる。 普段は凛々しい顔をしているのに、寝顔は可愛い。 「ねぇ、ねぇ!」 もっと強く揺さぶり始める。 「うーん、あと2、30年…」 サラッととんでもない時間寝ようとしているが、関係なく揺さぶる。 そういえば…母さんも起こした時そんな寝言を言っていたのを覚えている。 「お、起きますよ…おはよう。ウルフ。」 「おはよう。ハクロウ!様じゃなくてそっちの方がいいよ!」 ハクロウが僕を様付けじゃなく呼び捨てしたから少しびっくりしたけど僕もそっちの方がしっくり来る。 「あ、申し訳ありません。もしかしたら…」 「ほら、ブツブツ言わないで行くよ!」 ウルフのお腹を抱いて僕はエレベーターへと向かった。 「ぐえっ!待っ!くるしい!」 エレベーターの降りるボタンを押して、ハクロウを地面に下ろした。
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