第2章

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「ダリアは身体小さいこと、嫌じゃないか?」 「?何で?」 「本当ならば、お前は身体大きくなるはずなのに…私のせいで」 「よく分からないけど、私が身体大きかったら、パパは私のこと抱き締められないんでしょう?それは嫌」  腕の中で答えるダリアの言葉に、クランはハッとした。 「そっか、そうだな。ダリアはこのままで良かったのだな」 「あークラン、感動しているところ悪いんだけど、ダリアみたいにゼントランと他の種族のハーフの場合、大きい子ばかりじゃないからな?」  クランが恐る恐るミシェルを見上げてた。 「な、何を言って…」 「知ってると思ってたし、今更だから言わなかったんだけど。妊娠分かった時から大きくならなかったから、このまま小さいサイズで行くんだと思ってた」  マイクロン化したままで妊娠出産した場合、子供もまたマイクロンサイズで産まれる。  ゼントラーディー同士ならほとんどがゼントランサイズなのだが、他種族との夫婦の場合は相手に合わせてかマイクロンサイズの子供が多かった。 「私の苦悩は一体…」 「クランって、変なところで抜けてるよな~。さ、帰ろう」  脱力しているクランの手を取ると、もう片方の腕にダリアを抱き上げ帰宅の途につく。
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