第2章

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「明日の演習のこと考えていたら、長湯してしまった」 「良いから黙ってろ」  少ししかめっ面でグラスの水を口に含むと、クランに口移しでゆっくり一口分飲ませる。 「怒っているのか?」 「ああ、怒ってるよ。俺が居たから良かったようなものの、子供たちしか居なかったらどうしてたんだよ」 「のぼせたくらいなら、少し休めば回復する」  クランの言葉にミシェルがクランの頬を左右に引っ張った。 「他に言うことないのか?」 「う~…悪かった」  謝罪を口にすると、ミシェルがもう一度クランに口づけをする。 「ミ、ミシェル…」  キスの間、何度も力の入らない腕でミシェルの身体を押し返そうとするので、すぐに唇を離す。 「何だよ」 「…子供たちが見てる」  クランが恥ずかしそうに顔を両手で覆うので、振り返ると寝室のドアのところから中を覗き込む3人の姿が。 「続きは今度な」  耳元で甘く囁くと、ベッドから離れて子供たちの前に。 「ダリア、俺がクランにキスしたら気を利かせて他の部屋行けって教えておいただろ?」 「こら、何教え込んでる!」 「ごめんなさい。ママが心配だったから」  クランの抗議はスルーされ、しょげる娘の頭を優しく撫でた。 「もう大丈夫だよ。俺たちは風呂入ってくるから、付いててくれるか?」  ミシェルのお願いにダリアが嬉しそうに頷いた。
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