1.気づいたら治安の悪い田舎にいた

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勘違いを加速させた要員の一つにくるくるとパーマのかかったロングヘアーと一着うん万円するブランドのワンピースが挙げられる。 毎朝母は私の髪を結んではおっきなリボンの髪飾りをつけた。 当時ブスだったわけだが、ブスといっても顔の一部が異常に崩れているほどのブスではなく、なんか全体的に地味という顔立ちだったため雰囲気でなんとかごまかせた。 そしてそこはかとなく漂う「私は姫よ」という勘違いオーラに自然と男たちすら勘違いしていた。こいつは実は可愛いのではないかと。 そんなこんなで「今日はたけし君が好きだけど昨日はゆうき君がすきだった」等の言葉で幼い男どもの心を惑わせた。 その程度の思い出しかない小学生時代はおいといて、人生の分岐点と言える中学生時代の話に移ろう。 私の通う地域の中学は不良が溢れかえっていると有名だった。 やくざの子供がいるとかいないとか、廊下をバイクが走っているとかいないとか、そういう噂を耳にした親が出した結論は「まあ受験させなくていいんじゃないか」 なぜその選択をとったか未だに不明だが、私は自然の摂理でその荒れている中学校へ入学することとなる。
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