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そして今の僕はと言えば、彼女に手を引かれ、決して近くない所にある彼女の家へと向かっている。 物凄い力で手首を握られていて、振りほどこうとしても多分無駄だろうとわかってしまう。 「……そもそも、何で君は死のうとしてるの?」 僕の腕を引いて前を歩く彼女の背中へ、ふとした疑問を投げかけてみる。 「……話すと長くなるわ」 僕からの問いに小さく肩を跳ねさせた彼女は、ややあってそう言った。
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