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桜の花弁が空を舞う、定期的に訪れる別れの季節。
行き交う人達は涙を流したり、笑顔で会話をしたり、所々では記念にと写真を撮ったり。
でも僕はそんな人たちに触れないように、合間を縫うようにひとり歩みを進める。
僕は透明人間だ。
いや、本当に透明な訳じゃなくて、それに等しい存在だって事。
僕は友達がいないし、親とはもう何ヶ月も顔を会わせてない。
買い物だってしてないから、コンビニの店員なんかともここ暫く話してない。
まぁ、僕は友達なんて要らないし、親と会わなくても問題は無いし、買い物しなくてもいいなんて楽チンだ。
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