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……そのはずだったんだ、ホンの数十分までは。
腕時計を確認すれば時間は16時37分。
本当ならもう家に着いている時間なのに……何故こんなことになっているんだろう?
「ねえ!私の話、聞いてるの!?」
僕がボーッとしていると、目の前の髪の長い女の子が訝しげに声を掛けてくる。
「……うん、聞いてるよ。」
僕の返答を聞けば、彼女はまたペラペラと喋り出す。
僕の目の前でひとりで喋ってる女の子のは、透き通ったように真っ白な肌をしていた。
そして、触れたら壊れてしまいそうに繊細な線の輪郭、桜の花びらを添えたようなピンク色の唇。
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