4月

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「あ、レンさん、こんちわ~」 「あ!真くん…どっか行くとこ?」 「そー、ちょっとスーパーに買い出しに」 「そっか、じゃあ買い出し終わったら帰ってくるよね? その後は家に居る?」 「居ますよー」 「じゃあ良かった… あのさー、今咲良が来てて、アルバムの曲作りしてんだけど、タイトル曲がちょっと行き詰まっててさぁ…他の出来上がってる曲も聞いてほしいし、後でお邪魔しに行っていい?」 「あ、是非是非!いつも本当有り難うございます。 ハルが家に居るんで、レンさんと咲良くんの都合で行っててくれていいんで」 「分かった、じゃあ昼飯食ったら邪魔しに行かせてもらうね~」 そう言いながらレンさんはコンビニ袋をちょっと持ち上げて、軽く振る素振りをして家に帰って行った。 あー、あれ二人の昼飯なのか… うん。夕飯、多めに作ってレンさんと咲良くんにもおすそ分けしよう。買い出し行く前に会えて良かった。 と言うわけでスーパーで最初予定していたより多く食材を調達してきた。 色々考えながら買ってたら少々時間が掛かって、両手に買い物袋状態で家に帰ったらレンさんと咲良くんはもう来ていた。 アコースティックギターと電子ピアノとノートパソコンも一緒で、カウンター前のテーブルがカオスな事に…w そう言えば咲良くんに会うのは大分久しぶりだ。 そんな咲良くんは太一さんと同様、まだ俺に慣れてくれてない。 リビングに入って顔を合わせた瞬間に 「お久しぶりです!真様っ!急にお邪魔してすみません!」 って、すげぇ恐縮されて頭下げられた。 いやいや、そんな改まってくれなくても… あなた方二人のお陰で俺は歌が唄えてるのでね?咲良くんは同い年だし、もっと全然フレンドリーにしてくれていいのに… どうもそうはいかないらしい。 最初の曲以降は大体、作詞が咲良くん、作曲がレンさんで合作してくれていて、いつも曲持ってきてくれるのはレンさんだったから、咲良くんとの接触浅過ぎなんだよな。 ビジネスパートナーでもあるし、今度はもうちょっと咲良くんとも接してかないと。 まぁでも今日はもう仕方なさそうだと諦めて、買ってきた食材を取り敢えずキッチンに置いて、ハルが俺にもお茶を淹れてくれたので、来客二人が並んで座ってたカウンター前のテーブルの向かい側に行くと、レンさんが歌詞が書かれた手書きのルーズリーフを数枚俺にくれた。
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