プロローグ

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 《我思う故に我あり》とも言うが、ある日、アンドロイドのゴンタロウは自分がなぜ、《ゴンタロウ》という名前なのか答えが知りたくて、景子の部屋のドアをノックした。  「ちょっといいですか?」  「なに?」  部屋着に着替えた景子は、ベッドに寝そべりながら呑気に漫画を楽しんでいる。  そんな彼女に疑問を打ち明けると、彼女は面倒臭そうに勉強机に飾ってある小さな額に入った写真を指差した。  シマ猫を抱えて笑っている、幼稚園に通っていた頃の景子の写真だ。  「あんた二世だから」  漫画を読みながら景子は答えた。
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