~胸中穏やかではない編~ 1

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~胸中穏やかではない編~ 1

「……はぁー……」 「明日の朝はパエリアにしてもらう予定だ」 「おい、陽介。俺は生えてないぞ」 高級感漂うデスクに項垂れる男、名前を大園貴也。 肩書は、某大手自動車メーカー 代表取締役社長。 年齢を29歳。 「社長。何か反論でもございましたか?」 「毎日、毎日飽きもせずウィダー・ウィダーって!あんたの胃はウィダーか?!!それともただのゼリーか?!!」 「私は……愛ちゃんよ!!」 ニックネームは愛ちゃんだと豪語。 むしろ良く動き働いてくれている社長付秘書である。 年齢を28歳。 「なぁーにが、愛ちゃんよ!だよ。お前みたいな口うるさいヤツが秘書じゃな、そりゃぁー。社長もウィダーちゅーちゅーするわな」 「にぃちゃんお前の生脚見た時、毛の生えた牛蒡(ゴボウ)かと思ったよ……」 「いや、そんな冷めた目で見るなよ」 名前を津馬 陽介。 肩書を、フランス料理飲食店オーナー兼料理長。 年齢を29歳。 ――――同居を始めた大園と幸太郎。 そんな二人を幸せにする為に!立ち上がったのが。 フランス料理飲食店オーナー兼料理長と、社長付秘書だ。 二人の魔の手が大園と幸太郎を幸せにする?! そんな心強い後押しが、まんざらでもない大園は。 幸太郎との桃色未来を目指して、目下思春期中?!!―――― ”魔の手”じゃなくて”協力”って言ってくれませんか?-----愛ちゃん いや。魔の手と言うか、そもそも愛ちゃん魔物だしな。-----陽介 お前達二人揃って魔物だろ。……早く帰りたい。-----大園 真っ逆さまな人生 続編 ~胸中穏やかではない編~ (本編の~過ぎる日々~から数日前のお話です)      ------------------------------------------------------------------ では、本編startです。
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