初めての出合い

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そしてお昼休み 自分のお弁当をもち、どこに座ろうか考える。 神坂君と木原さんは、どこで食べたいのか? 「おー、凪、凪の机の周りで食べましょう」 神坂君と木原さんが、僕の机まで来てくれた。 つい笑顔で頷いてしまう。 「うん!、そうしようか!」 椅子を持ってきてお弁当を食べ始める。 友達とお弁当を食べる行事の経験のない僕は、食べることしか出来ない・・・ 「うへへー、可愛い男の娘とランチだなんて、一生の悔いなしです」 「美味しいですね。」 「うん!、美味しいね。」 自然と微笑んでしまう。 当たり前のような幸せ。 やっと僕にも訪れたのかな?? 「すいませんが、少しよろしいですか?」 「き、き、きたー!、3人目!」 突然やってきた男の子? 木原さんが、興奮するということは、男の子なのだろう。 「えっと、小倉 純です。その、えっとですね・・・」 モジモジしながら、僕達を見つめる小倉君。 静かに視線を与え続けた。 「か、か、可愛い僕と一緒にお弁当を食べてもいいんですよ!!」 「・・・・・」 顔を真っ赤にしながら、僕達に可愛さを提供してくれている。 なずか、返事をしない神坂君。 「神坂君、何か話してくださいよ・・・一緒に食べてあげてもいいんですから!」 「・・・・・・・・」 小倉君の顔色がだんだんと変わっていく。 横で興奮している木原さんは、どこかにおいていきたい。 「ぼ、僕と一緒に食べてください、友達も話す相手もいなくて・・・」 ついに涙目になってしまう。 「ごっくん、イカ天を噛むのは苦労します。」 にっこりと微笑み、小倉君の腕を引っ張る神坂君。 「純ともお弁当食べたい。」 「うぅ、し、しょうがかいてすね!、このグループの顔の偏差値を倍ぐらいにしてあげますよ!」 素直じゃないけど、根は素直な小倉君が、僕らのグループが加わってくれた。 なんだが、嬉しいな・・・
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