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ドライブの誘い
「ねぇ、今度の日曜日にバーベキューをしに行こうって話してるんだけど、行くよね?」
サッカーチームの定例会から帰宅したお母さんが言った。
「行く!絶対行く!」
はしゃぐ翔。
呑気だなー。ったく。
「誰が行くの?」
私は探るように聞いた。
「木村コーチファミリーと葉山コーチファミリーとうち。木村コーチのうちはリナより二つ下の女の子がいるよ。リナ、遊んであげてよ。」
「ふーぅん。…わかった。」
乗り気はしなかったけど、行くことにした。バーベキューなんて生まれて初めてだったし、ドライブもそうだ。
そら とも話せるかもしれない。
それに、
それにやっぱり、葉山コーチとお母さんの関係を探りたかった。
奥さんがいても
お母さんは葉山コーチに馴れ馴れしくしたりするのだろうか。
「あなた騙されてますよ!この二人はデキてるんだから!」
そんなことを言ってしまったとしたらどうなるのだろうか。
小六のガキんちょがたわけたこと抜かしてる。とか逆にたしなめられるのか。
私はその日まで心がざわついた。
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