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続 高校生活
私は高校で部活に入らなかった。
それよりもバイトをして、自分のお小遣いを稼ぎたかったし、できれば貯金もして早く自立したいと考えていた。
高校を卒業したら就職しよう。
少しでも早くあの家を出て、一人暮らしをしたい。
私は、沿線の駅の駅前にあるアイスクリームショップでアルバイトをすることになった。
私が行く夕方までは主婦やフリーターの人が働いていて、私が行く時間には高校生や大学生のバイトがシフトに入る。
そこで、地方から上京している男子大学生と親しくなった。
決して派手な感じではなく、むしろ一見オタクっぽい大学生だが、気さくでとても話しやすかった。
バイト中も、よく冗談を言っては笑いあった。
なぜか急に忙しくなる波があった。
それは不意にやってくる。
ラッシュの電車が到着したときや、近くの塾の終業時間や、クーポン券付きの折り込み広告が配布された時期などだ。
「葉山さん、腕、大丈夫?」
「はい。大丈夫です。」
「意外と重労働だよね。アイスクリームすくうのも。」
「ですよねー。バイトするまでは思ってもなかったですよ。」
「肩こらない?」
と言って肩を揉まれ、思わずよけてしまった。
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