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シャワーから出て髪を乾かした。
ドアを開けるとリビングに空がいた。
サッカーを見ながらスマホをいじっていた。
私が一瞬驚いたのを気付いたのか気づかなかったのか、空は立ち上がって冷蔵庫に行った。
「リナもなんか飲む?」
私はドキッとした。
「リナ」空に「リナ」と呼ばれた。
「ううん。ありがと。」
とっさにそう言って自室に戻った。
空はあのときと変わらず優しかった。
私は空のことが好きなのかな。
でも、
でも今は空と私は家族なんだ。
家族、
またあのいやらしい声を思い出した。
もしかしたら、
空も知っているかもしれない あの盛りのついた猫のようなあえぎ声。
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