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それから他の部屋を見て回り、その度ブラウン博士は何か思い出したかと聞いてきた。
だけど僕はなかなか思い出せなくて、悲しそうな顔をするブラウン博士に胸が痛む。
「お2人とも、そろそろおやつの時間ですわよ。」
ちょうどそんな時、僕たちをアリヤが呼びに来た。
「ありがとうアリヤ。じゃあマーティン、ダイニングへ行こうか。」
3人でダイニングへ向かう途中、アリヤからいい匂いがした。
あ… この匂いは…
「…マドレーヌ?」
僕の呟きに、2人は驚いた顔で振り向いた。
「まぁすごい!正解ですわ博士!」
「すごいぞ!まさか…思い出した?!」
アリヤは両手を合わせて喜んで、博士は僕の肩を前から掴んで揺らす。
「に…匂いがしたから…。」
甘い匂いの中に微かにレモンの香りがした。
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