5人が本棚に入れています
本棚に追加
ダイニングのイスに座り、アリヤの淹れてくれた紅茶とマドレーヌを食べた。
甘くて優しい味は、すこし子どもっぽい気がした。
「おいしいかい?マーティン。」
「あ…うん、おいしい。」
テーブルの向かいに座るブラウン博士も、アリヤからマドレーヌと紅茶を受け取った。
「実は、コレはマーティンの…と言うより私の好物なんだ。」
ブラウン博士はそう言って、甘いマドレーヌを口にした。
「ふふ…博士はいくつになっても子どものようですわね。」
アリヤが博士に向かって、口の横をトントンと指でさした。
「ん?ついてた??」
その光景を、僕は何度も見た気がするし、初めて見たような気もした。
「まぁ、マーティン!マーティンもついてますわ。」
スッと伸びてきた アリヤの細い指。
「あぁ、ありがとうアリヤ。」
僕は戸惑うことなくアリヤに口についたマドレーヌを取って貰い、お礼を言った。
………ん?
また、微かな違和感。
………ん?
それと同時に、またもや驚いた顔の2人。
「どうしたの?」
最初のコメントを投稿しよう!