第1章

4/34
前へ
/34ページ
次へ
ダイニングへいくと、とてもいい匂いに胸が一杯になった。 テーブルには コーンブレットにクラムチャウダー、グリーンサラダとオムレツ、それにフルーツとミルク。 ……いいにおい。 「さぁ、マーティン。君の好きなものをミスアリヤが用意してくれたよ。どうぞ食べて?」 …好きなもの? どうりで、胸がたくさんになるわけだ。 「マーティン、ミスアリヤの事は覚えているかい?」 コーンブレットに手を出しながら考えたが、やっぱり彼女も思い当たらない。 「まぁまぁ、ブラウン博士ったら、食事中ですよ?そんなよそ事は良いから、今はおいしく召し上がれ。」 メイド服の彼女は アリヤ。 白衣の青年は ブラウン博士。 そして私は… クラムチャウダーを口に運びながら、壁にかけてある大きな鏡を見て気づいた。 今まさに スプーンでクラムチャウダーを口へ運ぼうとする少年。 私は… 僕は、マーティン。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加