第1章

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どうやら、このブラウン博士は相当な博士らしい。 屋敷はとても広くてキレイだし、僕の部屋へ案内される間、廊下にはいくつもの調度品、そして壁には絵画が飾られていた。 「置物や絵をよく見てみて。」 「…え?」 「お気に入りのものは脳が覚えているはずだから。」 僕の お気に入り? 「微かな感覚でも、それはきっと脳からのサインだよ。それを大事にしてね。」 「うん…。」 「さぁ、マーティンの部屋へようこそ。」 ブラウン博士がドアノブに手を掛けて そう言った。 …………? その時微かな違和感を感じたけど、僕は開いたドアから見えた「僕の部屋」にあまりにも強烈な懐かしさを感じて中へ走った。
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