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何で壊れてんの?
別に台風とかじゃなかったよな?
「今来たとこなんで大丈夫ですけど…これはなにが…!?」
突然、目の前の瓦礫の山が少しずつ形を変えていき
「…これ以上なんだってんだよ…っ」
まるで地面から生えてきたような、上半身だけの人型となった。
「危ないですよ?」
「っっ!?」
急に後ろから声をかけられ振り向くと
「少し離れていてくださいね。逃げちゃだめですよ?」
にっこりと笑う米女がいた。
「離れて、といってもここなら大丈夫だと思いますから、見ていてください。
『この手に剣を―リアライズ―』!」
米女が叫ぶと同時に右上の数字が4から7に上がる。
この数字は何なんだ?
今まで変化したことなんて一度も………
「ガァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」
「あれはゴーレムです。さまざまな物からできる人型の魔法生物の一種で、割とポピュラーなものですよ?ご存じないのですか?」
「ねぇよ。あるわけねぇだろ!!どこの漫画だよ!!」
「うーーーん………この世界の“漫画”や“アニメ”といったものは、あながち間違いなく存在してるものなんですけどね?」
右手に持った剣でゴーレムを指して首をかしげる米女
……かわいいなぁ
……!!!あぶない……見てくれに騙されるとこだったわ。
女はきたねぇ……
「……っておい!!なんか投げてきたぞ!?」
三メートルほどの瓦礫がこちらへ向かってくる。
瓦礫が飛んでくるのであろうコースが赤い半透明の線で俺の元へ延びている。
コースは……直撃。【命中時:即死】というポップもついて。
「大丈夫ですよ、この程度なら」
米女がそういって右腕を振ると瓦礫が真っ二つになったものが俺たちの左右を飛び去って行った。
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