第七章 告白

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   ネット上の世論が、日に日に力を有している事は明白である。  大企業や政治家でさえ、その力を無視出来なくなり。状況如何では、これに対して卑屈な行動を取る者さえいる状況。  市長であれ、一般人であれ例外は無い。それどころか、それにより人生を大きく左右しかねない。和泉が、それを利用しない筈が無い。  ところが犯人も和泉も、今のところネット上に二人の情報を流してはいなかった。  何故そうしないのか、和泉がその段階では無いと判断したから。その段階では無いというより、明かさぬ方が良策と考えている。  それは、最後の一人の正体が関連してくるから。  犯人や和泉は、当然ながら最後の一人の身元を掴んでいる。それどころか、その人物に関するデータを徹底的に調べ上げ掴んでいる。その上で、ネット上に情報を流さない。  それを流す事で、ネット上が荒れる事が和泉にとって不都合なのだろう。
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